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●居合道について

【居合】(読み:ヰアイ)
片膝を立てて、すばやく刀を抜き放って敵を倒す技。元亀・天正の頃、林崎重信にはじまるという。
(出典:広辞苑 第六版)



●居合道と剣道の違い

・競技

居合道は実際に相手と打ち合わず、型の「演武」の優劣により勝敗が決まります。 居合は『敵がいないのにいる』武道なのです。 

形式としては、概ね2人1組で演武し、剣道同様3人の審判が勝敗を判定します。

(競技のイメージがわかない方は、わかりやすいWeb漫画があったのでリンクからご覧ください。)

帯刀から脱刀までの礼法を含め、後述の古流居合と剣道連盟が定めた「制定居合」を合わせて演武する試合がほとんどです。

実際の試合の流れをご覧になりたい方は、下の動画の「再生ボタン」を押してください。(動画は合宿の際の演武会のものになります。始礼→技5本→終礼までで6分程の動画です。)

・道具

着装は上は居合衣、下は袴。使う武具は合金製の模擬刀です。
高段者になると真剣を用いて稽古、演武を行います。

刀は各々の好きなパーツを選んで、自分だけの愛刀を作ることができるのもオススメポイントです。(下のボタンから私達がよくお世話になっている刀屋さんのHPに飛べます。)

・稽古

​普段の活動としては、模造刀による「型稽古」、実際に相手と木刀で向かい合い行う「組太刀」、畳表などを真剣で切ることで正しい振りを身につける「試斬」、この三種の稽古を行います。

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●居合道の良さ 

・人を選ばない(性別、年齢、体格は関係ない)ので、若年層から老年層まで広く行われています。
 勿論、稽古の強度は自分自身で設定できます。
・一生続けられる武道の競技です。
・実際に刀を振るうことができます。
 初心者時に使う模擬刀は合金製とは言え、重さ、見た目とも真剣にそっくりです。
 高段者になれば真剣も扱えますので、刀に興味のある人にはお勧めですし、稽古を通して武士の精神を学べます。

・剣道をされている方も並行して学ぶと、竹刀・木刀を真剣のように扱うということの本当の意味を知ることができます。


●夢想神伝流居合の構成

一口に居合道と言っても多種多様の流派がありますが、日本大学居合道部ではその中の一つ「夢想神伝流」を学んでいます。
そして、夢想神伝流居合は「古流居合」とも呼ばれています。 

古流居合

初伝(大森流)
中伝(長谷川英信流)
奥伝(奥居合)
組太刀の部(太刀打ちの位,位取り,詰合の部)

​(下の画像は私達の師範、沖野規匡先生の師匠檀崎友彰先生です。)

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○私達が学んでいる「夢想神伝流」の系譜

 

初代 林崎甚助重信
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二代 田宮平兵衛業正(田宮流の祖)

 関東の人。林崎重信に從い、抜刀之妙を得ると伝えられています。

「長柄刀をさし諸國兵法修行し、柄に八寸の徳、身腰にさんぢうの利、其外神妙祕術を傳へしより以後、長柄刀を皆人さし給へり、然に成(業)正が兵法第一の神妙奥義と云は、手に叶ひなばいかほども長きを用ひべし、勝事一寸ましと傳たり」  -北條早雲記-
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三代 長野無楽入道槿露(無楽流の祖)
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四代 百々軍兵衛光重
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五代 蟻川正左衛門宗続
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六代 万野団右衛門信定
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七代 長谷川主税之助英信(長谷川英信流の祖)

 林崎甚助重信以来の達人とされ、居合以外にも槍術や柔術など各種の武術に優れていました。

尾張徳川家に千石で仕え、居合を刃を上にして抜きつける打刀を使う技法に改めたとも伝えられています。
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八代 荒井兵作信定
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九代 林六太夫守政(大森六郎左衛門正光の大森流を加える)

以後、当流に正座での居合が中心の大森流が加えられることになりました。

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十代 林安太郎政○(※言偏に羽)
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十一代 大黒元右衛門清勝
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十二代 松吉八左衛門久盛
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十三代 山川久蔵幸雄
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十四代 坪内清助長順
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十五代 下村茂市定政
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十六代 島村右馬之亟義郷
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十七代 細川善馬義昌
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十八代 中山博道

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檀崎友彰先生 全日本剣道連盟居合道 範士九段(有信館→研修館道場)

 宮城県名取市出身 明治40年3月29日生まれ。

名は質郎。号を友彰と称されました。

 

力士を志して上京し、清瀬川関に入門。昭和12年春幕内筆頭に昇進。

昭和12年 1月 2日目の清水川に勝った取組は有名です。

昭和13年9月に中山博道先生の門人となり「有信舘」で修業されました。

 

昭和30年5月11月に本郷に「研修館道場」設立。

昭和39年の東京オリンピックでは日本武道館で模範演武を披露。

 

その後も居合道、杖道、剣道、相撲道に精通され、本郷の研修館道場館長として、多数の門人のご指導にあたられました。

昭和44年には委員の一人として全日本剣道連盟居合を制定した。

 

平成 6年には財団法人 振武会と村山市から居合道無形文化財に指定されました。

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沖野規匡先生(研修館道場→夢想清明会品川)

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